2007.06.18 Monday
建築探訪 Kure
![]() 週末、「呉市庁舎/市民会館」('62) 設計:坂倉準三(1901-69)に行って来ました。 濃青色タイル張りの二つの円筒形(ひとつは空に向かって螺旋状曲面を延ばす市民会館ホール(左)、もうひとつは市庁舎低層部の議会場(右))と、水平要素(ブリッジ、市庁舎バルコニー腰壁、市庁舎議会場下の大きな出庇)の対比が美しかったです、さすがにコルビュジエ的な感じが漂っていた・・ 今は白く見える部分が、もともとは"コンクリート打放し"の仕上げでした。 ある時ペンキで白く塗られたのだろうか・・建築家の当初のデザイン意図も関係なくなされたのかどうか詳細は分からないが、"濃青色タイル円筒形"と"打放し"の方がすごく綺麗だったろうな・・建物は傷み汚れが目立ち、あまりメンテされてない様な感じが、そろそろ建替えor大補修要かという感じがしました。 50〜60年代の有名作品には"打放し"が多く、完成時の写真イメージを頭に入れ現地見学に行くと、その変わり様にガッカリする事は何度もありました・・プランや形が変わったわけではなくペンキを塗られただけなんだけれども、全く違うものに感じます。当時つくられた"打放し"建築の多くが10年〜20年も経てば、素材表面の防水力が弱くなり 外壁が黒ずんでゆき"見られない"状態になるものが少なくなく、そうするとペンキをベタッと塗られてしまう、汚れを洗浄して打放しの表情を生かす撥水剤を塗るよりは簡単廉価だからだろう・・ ![]() 私達の事務所のすぐ側にある 「旧倉敷市役所」 ('60) 設計:丹下健三 も同年代頃の"打放し"建築で汚れが目立っていましたが、"打放し"の表情を生かすメンテナンスが行われ、市立美術館として再利用されています。 丹下建築を勉強しようと訪れた人達にも当初の姿に近い感じで残っている事は嬉しいかぎりで、丹下さんも草葉の陰で喜んでおられるのでは・・大事に使おうという管理者側の建物に対する愛着があるかないかで建物の寿命は全然違ってきます、"メンテナンスフリー"なんてコピーが目に付く昨今の建築業界。建物に愛着込めて柱床を雑巾で磨いた昔の人を見習わなければ・・自省。 |



